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プラズマエネルギーシステム研究室

豊橋技術科学大学

電気・電子情報工学系

滝川・須田研究室

陽極モード










Updated July 03, 2014
Anode Modes

 一般に,薄膜を合成する真空アークの場合,陰極は活性でイオンを放出しますが,陽極は単にプラズマの受け皿で不活性です。
 しかし,圧力や,陰極と陽極との距離 によっては,陽極が活性化します。陽極がどのような状態にあるかを陽極モードといいます。
 電力系統の保護に使われる真空遮断器(いわゆる真空バルブ)でも陽極モードが変化することが良く知られています。(電気学会 放電ハンドブック参照。)
 真空アーク蒸着装置内で観察できる陽極モードには次の種類があります。(真空遮断器で発生する状況とはちょっと異なりますが
拡散モード: 陽極が不活性なモードで,通常はこの状態で薄膜を合成します。
フットポイントモード: 陽極表面上に1点あるいは複数点の発光点が現れたモードです。
面状発光モード: フットポイントが一面に広がったモードです。
陽極点モード: 表極表面上に1点あるいは複数点の強烈な発光点が現れたモードです。
陽極点は活性ですので,陽極表面の蒸発を伴います。また,陰極と陽極との間で,
強く発光する陽光柱が形成されます。

陰極-陽極間の電圧(アーク電圧)は上の順で高くなります。拡散モードの場合には,陰極における電圧降下だけなので,10〜30 V(陰極材料,ガス種に依存)ですが,モードが進展するにつれて,100 V 以上にもなります。アーク電圧は,希ガス(ArやHe)では低く,2原子分子(H2,N2,O2など)では高くなり,更に大きな原子(CH4)ではますます高くなります。

陽極モードギャラリー
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